自損・単独事故でも使える保険はある?

カーブを曲がりきれずガードレールに接触。冬の朝、凍結した路面でスリップして電柱に。相手のいない自損・単独事故は、ぶつけた瞬間から「自分のケガや車の修理はどうなるのか」という不安が一気に押し寄せます。
相手がいない事故では、誰かに賠償してもらうことができません。それでも、何の補償もないと決まったわけではありません。ご自身の契約や事故の状況によっては、使える保険が見つかることがあります。落ち着いて、ひとつずつ確認進めましょう。
事故直後にまずやること
動揺しているときほど、順番が大事です。難しく考えなくて大丈夫。次の流れだけ押さえてください。
- まず安全な場所へ。後続車が来る道なら、車を路肩に寄せてハザードを出す。
- 警察に連絡する。ガードレールや電柱、塀など物を壊した自損でも、原則として届け出が必要です。
- 自分と同乗者のケガを確認する。痛みがなくても、その場で頭や首を強く動かさない。
- 保険証券を探す。スマホの保険会社アプリやマイページでも内容が見られます。
「自分が悪い事故だから警察を呼ばなくていい」と思いがちですが、後から保険を使うときに事故の証明(事故証明書)が必要になることがあります。物を壊しただけでも、連絡しておくほうが後で困りません。
自損事故で「相手の保険」が使えない理由
交通事故でケガや車の損害を補償してもらうとき、通常は相手方の自賠責保険や任意保険を使います。けれど自損・単独事故には、ぶつかった相手がいません。電柱、ガードレール、縁石、自宅の塀。これらは賠償を請求する相手にならないため、相手の保険からお金が出ることは基本的にありません。
福島市の国道13号、会津方面の山道、冬場の磐越道。路面凍結や雪でのスリップによる自損事故は、毎年少なくありません。「自分が悪いから何も出ない」とあきらめてしまう方もいますが、自分の契約を見直すと、使える補償が見つかることがあります。
契約によって使える可能性がある補償
ご自身が加入している任意保険に、次のような補償が付いていれば、自損事故でも使える場合があります。
- 人身傷害保険……運転者や同乗者のケガを、過失割合に関係なく補償する保険。自損事故でも治療費や休業損害などが対象になることがあります。
- 搭乗者傷害保険……車に乗っていた人がケガをしたとき、定額で支払われるタイプ。人身傷害とは別に受け取れる契約もあります。
- 車両保険……自分の車の修理費に充てられる保険。単独事故が対象になるかは契約の型によります。
付いているかどうかは、保険証券か保険会社のマイページで確認できます。分からなければ、契約している代理店や保険会社に電話して「自損事故で人身傷害は使えますか」と聞いてみてください。一言で確認できます。
ガードレールや電柱を壊したときの賠償
意外と見落とされがちなのが、壊した公共物の弁償です。ガードレール、電柱、ガード下のフェンス、信号機。これらを壊すと、道路管理者や電力会社などへの賠償義務が生じることがあります。相手がいない事故でも、ここだけは「相手」が出てくる場面です。
このとき頼りになるのが、ご自身の任意保険の対物賠償です。多くの契約に付いていますので、まずは保険会社に「自損で電柱を壊したのですが対物は使えますか」と連絡してください。「相手がいないから何も出ない」という思い込みで、自費で払ってしまう前に確認しておくと安心です。
通勤・仕事中なら労災、ケガには健康保険も
事故が通勤途中や仕事中に起きたものなら、労災保険が使える可能性があります。郡山市から福島市へ国道4号で通勤中、いわき市内を営業で回っている途中、といったケースです。労災は治療費の自己負担がなく、休業の補償もあります。職場の担当者に「通勤災害になりますか」と相談してみてください。
労災が使えない事故でも、病院や整骨院にかかるときに健康保険を使えます。「交通事故に健康保険は使えない」と思い込んでいる方が多いのですが、自損事故では使える場面が多いものです。窓口で「第三者行為ではない自損事故」と伝えると話が早くなります。
むちうちや首・腰の痛みが後から出たとき
自損事故でも、首や腰の痛み、いわゆるむちうちが翌日以降に出てくることがあります。事故直後は気が動転して痛みに気づきにくいもの。少しでも違和感があれば、できるだけ早く整形外科を受診してください。
受診のとき、初診で「いつ、どこで、どんな事故だったか」を必ず伝えてください。事故日と症状のつながりがはっきりしているほど、人身傷害や労災の手続きが進めやすくなります。日にちが空いてからの受診だと、事故とケガの関係を説明しにくくなることがあるためです。
整骨院での施術を希望される場合も、医師の診断を受けたうえで、保険会社や労災の担当者に通院先を伝えておくと安心です。福島県内には労災指定の医療機関もありますので、勤務先や保険会社に近くの病院を尋ねるのも一つの方法です。どこから動けばいいか分からないという段階から、当センターでもご相談を受けています。
よくある不安
Q. 自分が全部悪い事故でも人身傷害は使えますか?
人身傷害は過失割合に関係なく補償されるのが特徴です。契約に付いていれば、自損事故でも対象になることが多いです。詳しくはご自身の保険会社にご確認ください。
Q. 人身傷害を使うと保険料は上がりますか?
等級が下がる場合があります。ただ、受けられる治療費や休業補償の総額と、翌年からの保険料の増え方を比べたうえで判断したほうが、後悔が少ないように思います。気になる場合は、保険会社に「使った場合の等級と保険料」を具体的に聞いてみてください。
Q. 慰謝料のようなお金はもらえますか?
人身傷害には通院に応じた補償が含まれる契約もありますが、金額は契約・通院状況により異なります。一律の保証はできません。あくまで目安として、ご自身の証券で補償内容をご確認ください。
まとめ
相手のいない自損・単独事故でも、人身傷害・搭乗者傷害・車両保険・労災・健康保険など、状況によって使える道があります。まずは自分の契約を確認し、公共物を壊していれば対物賠償も忘れずに。痛みがあれば早めに受診し、初診で事故の状況を伝えること。それだけで、選べる道が変わってきます。
当センターは整骨院(ももの花整骨院)が運営していますが、相談の段階で通院をお願いすることはありません。保険の特約の見分け方や、どこに最初に連絡すればいいか、通院先選びの考え方など、はじめの一歩からチャットでご案内します。どこから手をつけていいか分からないときは、福島交通事故サポートセンターのLINEへ。お電話は080-5551-1375でも承っています。一人で抱え込まず、気軽に声をかけてください。
本記事は一般的な情報提供であり、個別の事案に対する法律判断や保険金額の保証をするものではありません。補償の可否は契約内容・状況により異なります。具体的な手続きは保険会社・医療機関・弁護士など専門家にご確認ください。当センターは医療機関や弁護士の案内に関して紹介料を受け取っていません。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法律判断や保険金額を保証するものではありません。具体的なご相談は医療機関・弁護士等の専門家へ。当センターは整骨院ももの花が運営し、専門家のご案内にあたって紹介料は受け取っていません。